弥生町六丁目公園整備と公園マネジメントについて

弥生町六丁目公園整備と公園マネジメントについて

区は、平成21年に「今後の大規模公園整備の基本的考え方」を策定しました。


この策定の目的は、今後整備される大規模公園がそれぞれの公園整備の基本コンセプト及び主として担う機能の分担について基本的考え方を定めたものです。


基本的な考え方の対象公園は、当時整備を計画していた面積おおむね0.5ヘクタール以上の6カ所の大規模公園で、そのうち中野四季の森公園、白鷺せせらぎ公園、南台いちょう公園、本五ふれあい公園の4園が現在までに整備が完了し、多くの住民に親しまれています。


また、平成26年度には新たに(仮称)弥生町六丁目公園整備の基本的考え方が示され、現在実施設計が間もなく終わり、平成30年度開園に向けた工事が来年度から始まっていきます。


区内にこれだけの大規模公園が同時期に整備されていくことは画期的なことであり、区内全体の公園や運動施設、緑や防災機能等の状況を分析した上での基本的な考え方に基づく公園整備は多くの区民から評価されるものとなっています。


次なる課題は、これらの公園施設が当初の目的どおりに区民の活用に供されているかどうかを把握した上で、公園機能をより価値的に活用していくことです。


 都は、平成16年に、東京が目指す公園づくりの基本理念と目標を達成するため、従来の行政指導の事業手法から転換し、都民・NPO・企業と連携しながら都民の視点に立って整備・管理していくためのパークマネジメントマスタープランを策定し、平成27年には大幅な改定を行いました。


また、国土交通省は、平成29年度から、民間事業者が都市公園の収益施設と公共部分とを一体で整備できる「Park-PFI」制度を創設し、都市公園に設けるカフェなど収益施設の設置許可期間を緩和するなど、民間事業者が都市公園を整備しやすくする方針を打ち出しています。


区も、区内の公園の資産価値を区民にとってより価値的なものとしていくため、公園マネジメントを行うべきと考えます。


既に四季の森公園拡張用地や(仮称)弥生町六丁目公園では民間活力の活用を検討しているようですが、区内のそれぞれの公園がそれぞれの価値を有しています。


四季の森公園拡張用地のように立地条件にすぐれた公園もあれば、単独で見ると区が直接管理する経費と民間委託した場合の経費が事業採算の観点から折り合いがつきにくい公園もあります。


大事なことは、費用面のみならず、区民にどれだけ公園を楽しんで有効活用してもらえるかであり、コストとのバランスは全体の中で判断していくべきと考えます。


 そこでまず、面積おおむね0.5ヘクタール以上の大規模公園を対象とし、民間の活力を生かした中野区版「パークマネジメントマスタープラン」を策定してはいかがでしょうか?


 公園の活用について、特に子どもの観点から見ると、いわゆる遊び方についての知識が不足し、せっかくの公園施設の環境を十分に生かし切れていない現状があります。


 先日、練馬区立こどもの森を視察してきました。


ここは、区が土地を提供し、民間事業者とNPOで共同運営している区立公園で、多くのマスコミにも取り上げられています。


ここでは、子どもたちが決められた遊具等で遊ぶのではなく、自然や土や木登りなど自分たちで自由に遊ぶことができ、プレーリーダーと呼ばれる大人が子どもたちに遊び方を教え、見守る役割を果たしていました。


公園などでの子どもの外遊びは小さい頃からの体力向上や五感の育成、バランス感覚を養うためにも非常に重要であり、何より子ども時代にしかできない脳の発達につながります。


私は、区内にある貴重な公園資産が子どもたちの成長に存分に生かされるべきであると考えます。


そのためには、区内の公園の中で子どもたちが生き生きと遊べるように、プレーリーダーのような役割を配置した公園が必要と考えます。


中野区版「パークマネジメントマスタープラン」にはプレーリーダー等、公園の価値を更に高めるような手法についても定めるべきと考えますが、いかがでしょうか?

 

質問の回答

弥生町六丁目公園整備と公園マネジメントについて

田中大輔区長

東京都のパークマネジメントマスタープランは、従来の行政主導の事業手法から転換し、都民・NPO・企業と連携しながら都民の視点に立って都立公園を整備し管理することを目的に策定されたもので、現在区で行っている大規模公園の管理・運営における民間活用の検討も同様の目的であります。


区民・事業者・行政のパートナーシップのもと、経営的な手法で公園を最大限に利活用していく公園経営の考え方で、公園の利用者満足度の向上と中野区の魅力アップを目指していきたいと考えております。


プレーリーダーに関連して公園の価値を更に高める手法について。


子どもたちが自由な発想で遊べる環境は子どもの育成において有益であると認識をしております。


現在、民間活用により公園施設を有効に活用した区民の参加型企画を提供し、公園の価値と魅力を更に高める手法を検討しているところでありますが、他の自治体で導入しているプレーリーダーなどの仕組みも参考にしていきたいと考えております。


(仮称)弥生町六丁目公園におけるプレーリーダーの導入につきましては、他自治体の事例を検証し、本公園でも有効性が期待できるか、今後検討してまいります。


自立型ソーラースタンド普及促進事業について。


(仮称)弥生町六丁目公園の整備において、防災機能としてソーラー式園内灯を設置することとしております。


制度の適用要件にもよりますが、合致するものであれば積極的に活用を検討したいと考えております。