平成28年 第1回 定例会 一般質問 ⑥

○中谷政策室副参事(業務改善担当) 情報セキュリティマネジメント試験は、適切な情報管理や職員の意識向上といった人による管理面の対策を進めるために情報セキュリティマネジメントを担う人材の育成を推進することを目的として創設されたものというふうに認識をしてございます。
 試験の具体的な内容や合格水準などを研究するとともに、他の国家資格との関係も踏まえて、区としての活用方策について検討してみたいというふうに考えてございます。


○日野委員 基本的な情報セキュリティの試験だというふうに思いますので、ぜひ検討をお願いいたします。
 政府は、サイバーセキュリティ基本法及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案をことし2月2日に閣議決定し、今国会に提出しています。
提案理由は、サイバーセキュリティに対する脅威の一層の深刻化に鑑み、サイバーセキュリティの確保のために国が行う情報システムに対する不正な活動の監視及び分析等の対象を独立行政法人等に拡大するとともに、サイバーセキュリティ戦略本部の事務の一部を独立行政法人情報処理推進機構等に委託することができることとし、あわせて当該委託にかかわる事務を同機構の業務とするほか、情報処理安全確保支援士制度を創設する等の必要があるというふうになっており、改正案の要綱第2の2に、情報処理安全確保支援士の創設が示されています。
 そして、法案成立後は、この新たな国家資格のための試験を平成29年度にも開始し、企業などにサイバー防護の人材育成と対策の強化を促すために、平成32年度までに3万人超の資格取得者を目指すとしています。
この資格については、どんな能力を図る試験となるか、自分で研究していきますが、区の御担当にも研究を進めてほしいと思います。
これは要望です。
 区長の施政方針説明では、今後インターネット上にバーチャル区役所を構築し、誰もが、いつでも、どこでも簡単に手続できる環境を整備していきますと言われておりました。
ICTの発展により、世の中はますます便利になっていきますが、その分、技術的な脅威というものにも完全に対応しなくてはならない時代になりました。
よいものをつくり上げるためにも、このセキュリティは万全にして、区民が安心して使えるようなシステムづくりをお願いして、この項の質問を終わります。
 次に、学校再編と跡地の活用について伺います。
 平成35年度までに、中野区内では小中学校合わせて8校が統合により、新築校舎が建設されます。
私の地元では、平成29年度に現在の神明小学校と新山小学校、多田小学校と新山小学校が統合されます。
現在の新山小学校は、新校舎ができるまでの仮校舎として、平成34年度まで使用される計画となっております。
今回の10か年計画改定素案には、これまで計画に入っていなかった新山小学校の跡地活用について書かれています。
このことを含めて、何点かお伺いいたします。
 新山小学校と神明小学校の統合校、そして多田小学校と新山小学校の統合校は、当初は大規模改修で予定されていましたが、今回統合される全ての学校が全面改築に変わりました。
これまで各統合対象校において、統合委員会が設置され、大規模改修を前提とした協議が行われてきたことと思います。
それが全面改築となったことで、新校舎としての求める校舎の姿というのは、これまでと大きく変わるのではないかと思います。
 そこで、伺います。
既に新設された中野中学校について、校舎に求める姿、機能などは統合委員会でどのような意見が出され、どのように反映されたのでしょうか。


○板垣教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 統合委員会では、基本構想、基本計画(案)の策定に向けて、計7回にわたって協議をし、校舎に求める姿、機能などは、統合新校校舎建築の基本的な考え方としてまとめました。
計画のコンセプトとして、教育の未来をつくる学校、健やかな体を育む学校、地域と共生する学校という三つを掲げました。
具体的には、生徒が伸び伸び学べる学習環境ということで、教室のサイズを現状にとらわれることなく検討することや、屋内運動場とプールを重層化することで校庭を広く使えるようにすることなどがありました。
こうした基本的な考え方に基づいて設計が行われ、教室のサイズが広くなり、校庭も広く使えるようになるなど、現在の校舎に反映されております。


○日野委員 それでは、第三中学校と第十中学校についてはどうでしょうか。


○板垣教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 第三中学校と第十中学校の統合につきましても、統合委員会において基本構想、基本計画(案)の策定に向けた協議を行い、意見を取りまとめていきたいと考えております。


○日野委員 他の統合校についても、統合委員会などで、新校舎に求める学校の姿についてはさまざまな意見が出ると思います。
当然、ゼロから校舎をつくることになるので、いろんな方のさまざまな思いがあり、例えば充実した図書館をつくってほしいとか、木のぬくもりが感じられる校舎にしてほしいなど、多くの要望が出ると思います。
しかし、実際には全ての意見を取り入れて校舎をつくるということは難しいのではないかとも思います。
 そこで、これから基本構想、基本設計を行う新校舎については、どういう基準で計画を立てるのか、こちらについても伺います。


○浅野子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当) 平成26年10月に策定いたしました中野区立小・中学校施設整備計画におきまして、標準仕様を設けてございます。
それに基づきまして、今後の学校施設として必要な教室や機能、またそれをもとにした延床面積等を示したところでございます。
今後、相当数の学校施設の建設を予定しております。
そうしたことについて、資材についても今後また標準的な考え方を示していきたいと思っております。


○日野委員 新校舎の場合は、どういう校舎にしていくかということをゼロから考えていくので、これは非常に大変なことと思いますが、しかし、すばらしい校舎をつくる、またとないチャンスでもあります。
学校というのは、勉強するだけの場所ではなく、地域においても大切な避難場所にもなり、大切な施設になります。
また、人生において最も濃い6年間、もしくは3年間を過ごす場所になります。
私は、新校舎をつくる際には、ほかにはない特色ある学校にしてほしいと思います。
 例えば、新山小学校の場合、30年前、当時屋上にプールがある学校がほかになかったそうなので、屋上にプールがあることが生徒の自慢だったそうです。
そうしたことも、生徒の生涯の思い出になるのではないかと思います。
この特色ある学校にすることについて、区はどのようにお考えでしょうか。


○浅野子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当) 統合新校の校舎につきましては、先ほど申しました標準仕様をもとに、限られた財源の中で今後整備していくことになります。
ただ、各学校の敷地面積や形状によって、さまざまな工夫をしてまいりたいと思っております。


○日野委員 今後、しっかりと統合委員会の意見、また地域の意見等を聞いて、よい学校をつくっていただきたいというふうに思います。
 次に、新山小学校跡地の活用について何点か伺います。
 10か年計画改定素案に、今回、新山小学校跡地として公園整備、防災街区整備の推進となっています。
これは南台エリアでも防災まちづくりを行うということでいいのでしょうか。


○荒井都市基盤部副参事(地域まちづくり担当) 南台地区におきましては、既に南台四丁目地区、これが平成4年度から、南台一、二丁目地区におきましては、平成11年度から地区計画をかけてございます。
またいわゆる木密事業を導入いたしまして、防災まちづくりを推進しているところでございます。
この間、広域避難場所でありますとか、周辺道路を含む避難道路、また建物の不燃化が促進されまして、災害に強いまちづくりは進んでいるものでございます。
 一方、しかしながら、地震に関する地域危険度や不燃領域率等の指標、こういったものの改善が進んでいない地区もございます。
このようなことから、新山小学校の活用を視野に入れながら、防災まちづくりの一層の推進を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。


○日野委員 防災まちづくりという観点では、非常に大事なことであり、今後も真剣に取り組んでいかなければならないことだと思います。
 一方で、現在、南台四丁目のほとんどの地域が新山小学校を避難場所に指定しています。
今後、新山小学校跡地が防災まちづくりの代替地や公園となった場合、かわりとなる避難所については、今後どのようにお考えでしょうか。


○鈴木都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 学校再編により新山小学校が廃止になった場合、新山小学校を避難所として指定している防災会につきましては、収容人員等を勘案しながら、近隣の避難所へ指定変更を行うこととなります。