次に、ブックスタートについて提案を含め、質問いたします。
気が休まることのない子育ての中で、1冊の絵本を通して、大人にとっても心安らぐ子育ての時間を自然につくり出していく、その一つの方法としてブックスタートが全国で行われています。
ブックスタートは、2000年に杉並区で試験実施以来、公明党も推進し、現在では全国918市区町村でブックスタート事業が行われています。
これは全国市区町村の52%に当たります。
ブックスタートは、赤ちゃんに言葉を覚えさせるのが目的なのではなく、絵本を通して赤ちゃんとお母さんのコミュニケーションを応援する子育て支援の一環です。
先日、NPO法人ブックスタートへ視察に伺ってきました。
ここでは、ブックスタート実施地域の活動充実のための支援を行っており、各地の取り組みを説明していただきました。
全国の自治体では、赤ちゃんの受診率が高い3か月健診から6か月健診時に図書館、福祉センター、子育て支援課、住民ボランティアの方などが連携して事業を運営し、赤ちゃんに絵本や図書バッグのセットを渡しています。
手渡すときもただ渡すのではなく、実際にボランティアの方が赤ちゃんに読み聞かせて、赤ちゃんに楽しい体験とともに手渡すのだそうです。
また、健診に来られなかった家庭には保健師が足を運んでブックスタートのセットを届ける自治体もあります。
虐待予防のためにも未受診者のフォローが欠かせない時代ですが、絵本を間に挟むことで保護者ともコミュニケーションがとりやすくなるようです。
ブックスタートは目に見える子育て支援です。
自治体と地域住民やボランティアが一体となって子育てを応援することは育児をする保護者にとって大きな支えになると思います。
中野区でも健診時などにぜひブックスタートの実施を検討してはいかがでしょうか。
お伺いし、以上で私の全ての質問を終わります。
〔区長田中大輔登壇〕○区長(田中大輔)
日野議員の御質問にお答えをいたします。
AEDの設置に関連してであります。
区内でどのような場所にAEDが設置をされているのか、そうしたことについて調査をしてみたらどうかということであります。必要な調査だと思います。今後、調査をしてまいります。
それから、管理方法やルールなども統一化をされていたほうがいいだろうということであります。
中野区の救急医療体制の向上を図り、安心して住み続けられるまちづくりを推進するという観点から、AEDが利用しやすいものとなるよう、管理や運用ルールの統一化を図っていきたいというふうに思っております。
それから、区のホームページなどでの設置施設マップですけれども、紙媒体での配布についても今後検討してまいります。
それから、24時間型の業務施設との連携で24時間使えるAEDの設置を検討してはどうかという御質問でありました。
民間施設などについては、設置そのものは区みずからの努力で設置をしていただくよう働きかけをしているところですが、そうした区有施設以外への設置、これを24時間、どう利用しやすい形で整備をしていくかといったようなことについて検討をしていきたいというふうに思います。
できるだけ多くの区民が緊急時にAEDを利用できるよう、AEDに関する普及啓発、それからご提案のあった消防署などの協力をいただいた地域での救命講習の実施などについても消防署などと協議をしながら進めてまいりたい、こう思っております。
それから、木造住宅密集地域の感震ブレーカーの設置率の調査に関連しての御質問であります。
感震ブレーカーについて、経済産業省が東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の住民にアンケート調査をしたところ、感震ブレーカーを知らないと回答した人の割合が71.4%だったということであります。
このことから、まずは普及促進の取り組みについて検討をしていきたいと考えております。
設置状況に関する調査については、普及の状況を見ながら実施をする必要があるかどうか検討していきたいと、こう考えております。
それから、普及率の目標設定です。
国は、首都直下地震緊急対策推進基本計画の中で、今後10年間で延焼のおそれのある密集市街地における普及率25%を目指すことを具体的目標の一つとして設定しているところであります。
こうしたことから、区としても普及策のあり方を検討していきたいと考えておりますが、現時点においては、区としての独自の目標を設定する、そこまでには至っていないと考えているところであります。
それから、不燃化特区をモデル地区にした感震ブレーカーの普及推進についてという御質問であります。
国は感震ブレーカーの普及について、特に危険性の高い木造住宅密集市街地について集中的な取り組みを行うというふうにしているところであります。
区といたしましても、区が事業を実施している不燃化特区を含め、区内に幅広く存在している木造住宅密集地域等における普及促進の取り組みについて検討してまいりたいと考えております。
それから、緊急通報の仕組みを使った火災安全の強化についてであります。
単身高齢者や高齢者のみ世帯を火災から守るために緊急通報システムを活用する、このことについては今後検討してまいります。
また、非常の場合に駆けつける民間事業者にAEDを携帯してもらうかということについては、その効果なども含め研究を行ってまいりたいと、このように考えております。
私からは以上です。
そのほかは担当のほうからお答えいたします。
〔教育長田辺裕子登壇〕○教育長(田辺裕子)
子どもの読書推進について。
初めに、読書通帳の導入についての御質問です。
中央図書館では、夏休みに図書館探検隊の事業を実施しております。
昨年からこの一環として、読んだ本のタイトル、作者名、貸出日、感想を記入できる、図書館探検隊ノートを配付しておりまして、こうした取り組みを拡充してまいりたい、このように考えております。
次に、赤ちゃん連れ利用の促進についてです。
図書館では、乳幼児親子を対象としたおはなしかい、絵本講座など、子どもの年齢にふさわしい事業を開催するなど、乳幼児親子の利用を促す取り組みを行ってございます。
今後も乳幼児親子がいつでも気兼ねなく図書館を利用できるよう、周知啓発を図ってまいりたいと考えています。
赤ちゃん連れの御両親が一般の図書の書架も御利用できるような配慮も工夫していきたいというふうに思っております。